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ANA SFC が変わる ——「年300万決済」時代に、本当に維持すべきか考える

TRAVEL · 情報基準日 2026-05-20 · 約3,000字 · 約6分

永久SFC」という言葉を、ここ十数年、陸マイラーの方は何度も耳にしてきたはずです。

ANAスーパーフライヤーズカード(以下、SFC)を一度取得すれば、あとはカードを保有し続けるだけでラウンジもスターアライアンス・ゴールドも維持できる——この前提が、2028年4月から 変わります

ANA は2026年4月、SFC の制度変更を発表しました。新制度では、SFCは2つの区分に分かれます。

マイル:「えっ、永久ラウンジ会員じゃなくなるってこと?」

執事H:「お嬢様、正確には『カードを持っていればOK』の時代が終わる、ということでございます。」

ポルト:「条件が付いた、ということじゃな。落ち着いて、まず内容を整理することじゃ。」

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何が変わるのか —— 公式情報の整理

ANA公式発表に基づき、変更の核心を表にしてみます。

区分条件ANAラウンジスターアライアンスマイル特典
SFC PLUS年間決済 300万円以上ゴールド5,000マイル/年
SFC LITE年間決済 300万円未満シルバーなし

ここで重要な点が3つあります。

1つ目:LITE は退会ではない。年間300万に届かなくても会員資格自体は維持されます。優先チェックイン・優先搭乗・手荷物優先受け取り・専用保安検査場——これらは決済額に関わらず、ANAグループ運航便で引き続き利用可能です。落ちるのは「ラウンジとスターアライアンスゴールド特典」だけ。

2つ目:既得権ルール(ミリオンマイラー特例)ANAグループ運航便で100万ANAライフタイムマイル(LTマイル)を達成済み の方は、決済額に関わらず PLUS が確定します。これは事実上の「永久PLUS化ルート」です。

3つ目:これから入会する人は一律 LITE スタート。新規入会者は、100万LTマイル達成者を除いて、一律 SFC LITE からのスタートになります。判定期間は入会日に応じて設定されます。

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「年300万」の落とし穴 ——他の速報があまり触れていない点

ここから先は、ANA公式の「対象外となるご利用」を読み込んだ MP編集部の整理です。300万を「達成できる」と思って計画を立てる方が増えると思いますが、カウントされない決済が意外と多い ので注意点を共有します。

落とし穴①:ANA Pay へのチャージは対象外。ただし ANA Pay の 使用 は対象

「ANAカードからANA Payにチャージして使えば、二重カウントできるのでは?」と考えたくなりますが、ANAカードからANA Payへの "チャージ金額" は対象外 です(ANA公式の「対象外となるご利用」明記)。

ただし重要なのはここから。ANA Pay 残高を 加盟店で使った決済額 は SFC PLUS 判定の 対象 です(ANA公式「対象となるANA Payのご利用について」)。

つまり構造は:

→ 合計 130万カウント。同じ30万を二重に計上するのではなく、「ANAカード直接決済の100万 + ANA Pay 経由決済の30万」のシンプルな合算です。

この ANA Pay 経由ルート を組み合わせると、「現在の生活費を増やさずに判定額を積み増す」裏技が成立します。詳細は別記事 ANA Pay × 楽天キャッシュ × 楽天証券で年120万を SFC 判定にカウントする方法 で完全解説しています。

落とし穴②:電子マネーチャージも対象外

Suica・PASMO・nimoca・楽天Edy など、ANAカードに付帯する電子マネーへのチャージや、それらを使った決済も 判定対象外 です。

「日常の交通費 + コンビニ決済はSuicaチャージで…」という設計をしている方は、その金額は300万に 含まれない という前提で年間の決済設計を見直す必要があります。

落とし穴③:法人カード・海外発行カードも対象外

ANAカード〈法人用〉、海外発行のANAカード(ANAカード U.S.A.、CTBC ANAカード、Dah Sing ANAカード、中国民生銀行ANAカード等)、ANA銀聯カード——これらの利用分は対象外です。

券面に「ANA CARD」と記載のある、日本国内発行の個人カードのみが対象です。

落とし穴④:年会費・各種手数料も対象外

ANAカードの年会費、付帯カード発行手数料、マイル移行手数料、リボ手数料、分割手数料、キャッシング——これらは300万にカウントされません。

落とし穴⑤:三井住友プラチナプリファード × SBI は対象外。ただし ANA VISA は別

これは特に誤解されやすい点です。整理して2段階で書きます。

第一段階:近年広く知られている「三井住友プラチナプリファード で SBI 証券のカード積立で年100万円超を消化する戦略」は、SFC PLUS 判定の対象外 です。プラチナプリファードは三井住友カードであって、ANA カードではありません。ANA公式の対象範囲は「券面に ANA CARD と記載のある日本国内発行のANAカード」と明記されています。

第二段階:ただし、三井住友カードが発行する ANA VISA カード(ANA VISA / ANA VISA ワイドゴールド / ANA VISA プラチナプレミアム など)は ANA カードに該当する ため、別の話になります。これらの ANA VISA カードでも SBI 証券のクレカ積立は登録可能で、その積立金額は「ANAカード決済額」として SFC PLUS 判定に反映される可能性が高い と編集部としては読んでいます。

理由は、

ただし、ここは編集部が「公式に明記されていない領域から推測している」部分 です。実際に SBI 積立分が ANA の「ご利用実績照会」に反映されるかどうかは、運用次第の余地が残ります。

確認手順(逃げないファクトチェック)

「ご自身でお確かめください」だけで終わらせるのは記事として弱いので、具体的な検証手順を共有します。

  1. SBI 証券で ANA VISA カード(三井住友発行のANAカード)を積立用カードとして登録
  2. 月1万円程度の少額 で1〜2ヶ月積立を実施
  3. ANA マイレージクラブ Web の ご利用実績照会 で、その積立金額が「ANAカード利用額」として反映されているかを確認
  4. 反映されていれば、本命ルートとして月10万円(SBI 証券のカード積立上限)まで増額 → 年間最大120万円を SFC PLUS 判定に積める

これで判定対象に乗ることが確認できれば、ANA Pay 経由ルートよりも 手数が圧倒的に少なく、確実性も高い 戦略になります。

裏技ルートの本命 は実はこれかもしれません。詳細は記事SFC PLUS「年300万決済」裏技ルート完全ガイドの「ルート①」セクションに整理しています。

⚠️ 「穴は埋められる」前提で動く

ここは編集部として強調しておきたい点です。

ANA VISA × SBI 積立や ANA Pay 経由のような「公式の意図と少しズレた使い方」のルートは、ANA 側が収益・運用への影響を見ながら、対象外規定を後から追加する ことが、過去にもよくあります。実際 ANA 公式は「今後もサービスのあり方については継続的に検討してまいります」と明記しています。

なので、もしこのルートを使う場合の心構えは:

穴があるうちにきちんと使う + 塞がれても主軸が崩れない」 が、長く SFC PLUS を維持する設計の基本です。

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3つの選択肢を冷静に評価する

ここからは判断フレームです。SFCをすでに持っている方、これから取ろうとしている方、両方を想定して3択を整理します。

A. PLUS維持(年300万を消化する)

B. LITE許容(優先チェックイン等は維持される)

C. ミリオンマイラーを目指す(永久PLUS化)

MP判定 —— 立場で変わる「正解」

MP判定:
- A(PLUS維持):   合理性 ★★★☆☆ / 快適性 ★★★★☆ / 自由度 ★★☆☆☆
  → 「年300万決済が自然に発生する人」だけが選ぶ価値あり
  
- B(LITE許容):   合理性 ★★★★★ / 快適性 ★★★☆☆ / 自由度 ★★★★☆
  → ラウンジ依存が低い旅行スタイルなら、最も納得感のある選択肢
  
- C(ミリオンマイラー): 合理性 ★★★☆☆ / 快適性 ★★★★★ / 自由度 ★★★★☆
  → 既にLT 50万以上ある方には、現実的な目標
  
- おすすめ度: 立場で変わる。「みんなPLUS維持」は思考停止

執事Hからひとこと:「まずは年間のフライト回数と、ラウンジ滞在時間の長さを実数で確認 いたしましょう。次に、ANAカードに今年いくら集約されているかを把握する。判断はそのあとです。」

「年300万を消化する」を選んだ方へ —— ANAカードの選び方

PLUS維持を選んだ場合、決済をANAカードに集約する必要があります。年会費とポイント還元、付帯サービスのバランスで、おおむね以下の4枚が候補に上がります。

それぞれ年会費・還元率・空港ラウンジ特典(SFCとは別の独自ラウンジ特典)・コンシェルジュサービスの内容が異なります。決済を300万集約するなら、年会費を回収できる還元・特典構造かどうかが分岐点です。

(MP編集部より:上記4枚の 比較記事は別途公開予定 です。本記事では「どれを選ぶか」より「そもそも300万消化が自分にとって合理的か」を最初に判断してほしい、というのが趣旨です。)

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余韻 —— 「永久」と「条件付き」のあいだで

ポルト:「『永久』という言葉に頼っていた部分が、見直されるということじゃな。」

マイル:「でも、ラウンジでカレー食べないと旅した気がしないんだよね…」

執事H:「お嬢様、その『ラウンジでカレー』の年間総価値を、年300万決済の機会費用と並べてご検討くださいませ。」

「PLUS を維持できるか/できないか」だけを論点にすると、しんどくなります。「自分のフライト頻度と価値観で、PLUSとLITEのどちらが納得できるか」を、いま改めて考える機会と捉えるのが、たぶん健全です。

判定期間まであと約半年。慌てて家計をANAカードに寄せる前に、まず 自分のラウンジ利用実数年間ANAカード決済額 の2つを確認しておくと、その後の判断がぐっと楽になります。

参考書籍 — 陸マイラー基礎

ANAカード「地上」最得活用術 陸マイラー速成(DIME MOOK / 小学館)

買い物・公共料金・日常決済からマイルを積む基本動作を一冊で俯瞰できる入門ムック。「年300万決済」が現実的かを判断する前段の地ならしとして、いまの自分のカード設計を点検したい方に。

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300万決済と旅を実際に動かす —— 予約・管理ツール

年300万決済の設計で旅行費を ANAカードに集約するなら、予約窓口の選択が積み上げ額を左右します。まとまった旅行代金は判定額を一気に押し上げる有効な経路です。


参照(情報基準日 2026-05-20)

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本記事は note では公開していない、MileagePortfolio サイト独占の検証コラムです。情報基準日:2026-05-20。制度変更の詳細は ANA公式ページで最新情報をご確認ください。

この記事をもっと深めたい人へ — 本と映像のすすめ

記事の整理だけでは足りない人向けに、関連する書籍と映像作品を置いておきます。

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