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NISAの利益は老後まで使ってはいけないのか——旅行・健康・体験に配り直す考え方

INVEST · 情報基準日 2026-05-30 · 約4,200字 · 約9分

「NISAのお金には手をつけてはいけない」

この言葉を、どこかで聞いた記憶がある人は多いと思う。老後のために、複利のために、現役の間は決して売らない——そういう種類の「正解」として語られることが多い。

だが、少し立ち止まって考えてみたい。

「老後のためだけ」に全てを置いておくことは、本当に正解なのか。

当社はこれを問いかけたい。NISAで増えたお金を旅行・健康・体験に使うことが「間違い」だという前提を、一度外して考えてみることを提案する。


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「老後のため」には時間リスクがある

お金を老後まで全部ためておく戦略の前提には、「老後に元気に使える」という想定がある。

だが、実際には体力・健康・視力・関節の状態は年齢とともに変わる。「70代でハワイのビーチを歩く」という体験は、50代の今できるかもしれないが、70代では難しくなっている可能性もある。

旅行は特に、「健康と時間の両立」が必要な体験だ。お金があっても膝が痛ければ長距離歩行は辛い。お金があってもパートナーが体調を崩せば旅行は延期になる。

「老後のため」という名目でためたお金が、最終的に医療費や介護費に消える——という結末は、多くの人が心のどこかで怖れている話だ。

ポルト:「わしも全部後回しにしろとは言わない。ただ、老後まで「旅行費は取っておく」という考え方には、「その時に旅行できる体があるか」という前提が隠れておる。その前提が崩れたとき、ためていたお金は何のためじゃったという話になる。」


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「配り直す」という発想

当社がこの記事で提案したいのは「NISAの利益を旅行に使え」という単純な話ではない。

「老後一辺倒でなく、今の人生にも少しずつ配り直す」という設計だ。

具体的には以下のようなイメージになる。

この発想は「DIE WITH ZERO」(ビル・パーキンス著)などで注目されており、「人生の思い出は若く健康なうちに買う方が価値が高い」という考え方に近い。当社がこの考え方に全面賛成しているわけではないが、「全額老後まで待つ」という固定観念への問いかけとして有効な視点だと考えている。


実際に「配り直す」とどうなるか

例:NISA資産 800万円・配当利回り 3%(年24万円・税引き前概算)

この場合、年間配当は税引き後で概算19〜20万円前後になる(NISA口座内なら非課税)。

この24万円(NISA口座なら非課税)を以下のように使うとする。

使い道金額
国内旅行(年1回・温泉・ホテル)8万円
海外旅行(アジア・年1回)12万円
人間ドック3万円
合計23万円前後

配当金がほぼ旅行費+健康投資にカバーされる設計だ。元本800万円はそのままNISAで運用継続される。

これは「800万円を全部老後まで置いておく」のとは違う選択だ。しかし「元本を減らしている」わけでもなく、「増えた果実を今の人生に使っている」という構造になっている。

マイル:「配当金って、木の実みたいなものですよね。木(元本)を切らなくても、実(配当)は毎年採れる。その実を旅行に使っても、木は残る。」


含み益を少し使う場合の考え方

配当収入だけでは旅行費に足りない場合、NISAの含み益を「一部売却」する選択もある。

注意点:

当社の見方では、含み益の取り崩しは「配当収入だけでは届かない特別な旅行・体験」に限定し、日常的に繰り返さない方が資産の長持ちにつながると考えている。


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NISAを「老後専用」にしない設計のメリット

一方のデメリット:

どちらが正解かは個人の価値観と資産規模によって変わる。ただし「老後のためだけ」という一択しかないという思い込みから自由になることが、より良い判断への入口だと当社は考えている。


MP判定

MP判定:
- お金の合理性: ★★★☆☆(配当収入活用なら元本を守りつつ使える設計が成立する)
- 人生の快適性: ★★★★★(「老後まで待つ」から「今も楽しむ」へのシフト)
- 自由度アップ: ★★★★☆(人生の使い方の選択肢が広がる)
- おすすめ度: まず配当金を「旅行・健康への入り口」として設計することを、当社では一つの選択肢として提示する。全額再投資も全額消費も極端。配り直す発想が中間にある。

本記事は投資勧誘を目的としていません。NISA制度の詳細・税務については、金融庁公式サイトおよび税理士等の専門家にご確認ください。記事内のリンクにはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。

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