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親と旅行できる回数は、思っているより少ない

LIFE · 情報基準日 2026-06-02 · 約3,800字 · 約8分

「親孝行は、いつかちゃんとしよう」——多くの人が、そう思っています。仕事が落ち着いたら、お金に余裕ができたら、親も自分ももう少し時間ができたら。

ただ、その「いつか」までに、親と一緒に旅行できる回数は、思っているより少ないかもしれません。

これは脅しではなく、冷静な見積もりの話です。回数を一度数えてみると、「いつか」を「今年」に変えたくなる——この記事は、そのための整理です。

マイル:「親孝行って、お金が貯まってからするものだと思ってた。」

ポルト:「お金は後からでも作れる。じゃが、一緒に旅できる時間は、後から作れんのじゃ。」

執事H:「残された回数を、感情ではなく数字で見積もってみましょう。見え方が変わるはずです。」


📖 関連DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルールお金を「使い切る」ことの合理性を説く話題作。老後のための先送りを問い直す一冊。

回数を数えてみる

仮に、親が65歳、自分が35歳だとします。親が元気に旅行を楽しめる年齢を、仮に80歳前後までと置いてみます。

すると、残りはおよそ15年。年に1回一緒に旅行すると、残り15回ほど。年に1回会うのがやっとという状況なら、旅行となるとさらに減ります。

「15回」という数字を見て、多いと感じるか、少ないと感じるか。多くの人は「思っていたより少ない」と感じます。

これはあくまで一つの試算であり、健康状態や生活環境によって大きく変わります。ただ、漠然と「まだまだある」と思っていたものに具体的な数字が入ると、見え方が変わります。


「会える回数」と「旅できる回数」は違う

ここで一つ、区別しておきたいことがあります。

「会える回数」と「一緒に旅行できる回数」は、同じではありません。

一緒に旅行するには、親にも自分にも、移動や宿泊に耐える体力と、まとまった時間が必要です。親が高齢になるほど、長距離の移動や慣れない環境は負担になります。

つまり、「会える回数」より「一緒に旅できる回数」の方が、先に減っていきます。

観点性質
会える回数比較的長く続く
一緒に食事できる回数会える回数とほぼ同じ
一緒に旅行できる回数体力の影響で先に減りやすい
遠方・海外へ一緒に行ける回数さらに早く減りやすい

「海外に一緒に連れて行きたい」と思っているなら、その機会の窓は、想像より早く閉じる可能性があります。


📖 関連LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年人生時代のキャリア・資産・健康の再設計。人生の自由度を上げる長期視点をくれる。

「いつか」を先送りにする理由を分解する

親との旅行を先送りにする理由は、だいたい次の3つに分類できます。

理由1: お金が足りない気がする

旅行=高額、というイメージが先送りを生みます。ただ、親孝行旅行は近場の温泉一泊でも成立します。費用は工夫できますが、回数は取り戻せません。「お金が貯まってから」より「行ける体力があるうちに」を優先する考え方もあります。

理由2: 時間が取れない

仕事や子育てが忙しく、まとまった休みが取りにくい。ただ、これも「1泊」「日帰り」なら設計の余地があります。完璧な長期旅行を目指すと永遠に実現しないので、小さく始める方が現実的です。

理由3: まだ大丈夫だと思っている

これが最も大きい理由かもしれません。親が元気なうちは「来年でもいい」と思いがちです。ただ、体力が落ちるのは多くの場合、予告なく訪れます。


設計するなら、果実を使う

親孝行旅行に、無理に元本(貯蓄)を取り崩す必要はありません。MPの発想では、資産から生まれた「果実」を充てる設計が考えられます。

「親孝行のために特別にお金を捻出する」と考えると重く感じますが、「果実の使い道として親孝行を組み込む」と考えると、無理なく設計できます。

執事H:「貯めたマイルの使い道として『親を旅行に連れて行く』を最初に決めておくと、目的のある積み立てになります。使い道のない蓄積より、行き先が決まった蓄積の方が、続けやすいものです。」


MP判定 —— 親との旅行の設計

MP判定: 親孝行旅行の進め方3タイプ

- A. お金が貯まってから・余裕ができてから型
  → 実現可能性 ★★☆☆☆ / 後悔の少なさ ★★☆☆☆
  → 条件が整う頃には、一緒に旅できる体力の窓が狭まっている可能性
  → 「いつか」が来ないまま終わるリスクが最も高い

- B. 近場・小さく・今年から始める型(MP推奨)
  → 実現可能性 ★★★★★ / 後悔の少なさ ★★★★★
  → 日帰り・一泊から始め、回数を確保する
  → 体力のあるうちに「遠方・海外」を前倒しで一度実現しておく

- C. 一度だけ大きく・記念旅行型
  → 実現可能性 ★★★☆☆ / 後悔の少なさ ★★★★☆
  → 印象は強く残るが、回数が稼げない
  → BとCを組み合わせ、回数を確保しつつ記念旅行も入れるのが理想

おすすめ度: B を基本に、体力のあるうちに C を一度。
            残り回数を一度数字で見積もり、
            次の1回をカレンダーに入れることが最初の一歩。

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「数えること」が行動を変える

人生の残り回数を数えることは、不安を煽るためではありません。漠然とした「いつか」に具体的な数字を与えると、人は動きやすくなります。

「あと15回かもしれない」と思えば、その1回の重みが変わります。完璧な旅でなくていい。近場でいい。回数を確保することの方が、一回の豪華さより、後で振り返ったときの価値が大きいことがあります。

次に親と話すとき、「今度どこか行こうか」と切り出してみる。それだけで、残り回数の1回が、先送りから実行に変わります。

マイル:「あと何回、って数えたら、急に行きたくなってきた。」

ポルト:「それでいい。数えることは、後悔を減らすための準備じゃ。」

執事H:「次の1回を、ぜひカレンダーに書き込んでくださいませ。」

参考書籍 — 体験の前倒し

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール(ビル・パーキンス / ダイヤモンド社)

お金を「使う時期」を設計する一冊。「思い出の配当」という考え方は、親や家族との体験を先送りにしないための後押しになる。

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参照(情報基準日 2026-06-02)

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本記事は人生設計・旅行に関する情報提供です。残り回数の試算は仮定に基づく参考値であり、個人の健康状態・家族構成・ライフプランにより大きく異なります。情報基準日:2026-06-02。

この記事をもっと深めたい人へ — 本と映像のすすめ

記事の整理だけでは足りない人向けに、関連する書籍と映像作品を置いておきます。

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